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都市計画研究室(泉山ゼミ)2025年度の総括!2025年度はどのような年だったのか?

2026.05.28

はじめに

 本記事では、2025年度の都市計画研究室(泉山ゼミ)の研究室活動を指導教員・各学年ゼミ長(2026年度)と振り返ります。指導教員:泉山塁威准教授、博士前期課程2年生(以下、M2)ゼミ長:山之内陽起、博士前期課程1年生(以下、M1)ゼミ長:沼澤彩華、学部4年生(以下、B4)ゼミ長:齊藤大朕の各4人を対象に、マガジン係(小澤康大、加藤千太)がインタビュー(2026年4月に実施)を行い、都市計画研究室(泉山ゼミ)における2025年度の研究室活動を振り返ります。2025年度における各学年のゼミ生の活動を可視化し、改善点を発見することで、2026年度以降の研究室活動に活かすことを目的としています。また、本記事を読んだみなさんが、研究室における具体的な活動内容やゼミ生の成長過程を知ることで、研究室選択や研究テーマを検討する際の参考となることを目指します。


M2 山之内陽起さん

山之内さんインタビュー時の写真

全体を振り返ってどのような1年でしたか?

 2025年度を振り返ると、M1は学年としても、都市計画研究室(泉山ゼミ)全体としても、最も忙しく充実した1年だったと率直に思います。これまでは、先輩方に頼る場面も多く、与えられた役割を全うすることで精一杯でしたが、自身の研究に加え、他学年の研究サポートやプロジェクトの主導など、主体的な動きが強く求められました。
 2025年度は、M1全員がフル稼働し、自分たちが参加するプロジェクトだけでなく、都市計画研究室(泉山ゼミ)5周年記念プロジェクト、それに加えてM1は大学院プロジェクト科目である建築学プロジェクトを通じて、ゼミのアップデートに奔走した1年だったと感じています。忙しさで1年があっという間でしたが、それ以上に達成感を得ることができ、ゼミ生1人1人のマインドが向上したように感じました。

建築学プロジェクトとは、日本大学大学院理工学研究科建築学専攻が2024年度に新開講した演習科目のこと

学年全体として成長できた点を教えてください

 学年全体として成長できた点は、個々が当事者意識を持ち、都市計画研究室(泉山ゼミ)が抱える課題に主体的に動けるようになったことです。当初は、主体的に発言や行動をする人が少なく、「数が多いだけの代」と評されることもありました。しかし、研究や各プロジェクトを通じて、各々が必要に応じた役割を担う能力を養うことができました。互いの欠点を補い合い、困難な壁を乗り越える中で育まれた結束力が、1年間を走り切ることができた大きな糧であり、成長に繋がった要因だと感じています。

学年全体としてまだ足りていないと感じる点を教えてください

 M1全体として、まだ足りていないと感じる点は、現場から直接学び、都市を多角的に捉えようとする「探究心」が不足していると思います。M1となり、プロジェクトの主導や研究室活動に尽力する一方で、自ら都市へ足を運ぶことや、外部イベントへ参加する機会が減少していると感じます。
 また、得られた知見を学年内で共有・議論する場も少なく、日常的なコミュニケーション不足も課題です。今後は、現場感覚を養うための行動力と、互いの知見を共有する横の繋がりを強化していきたいです。

2026年度の目標を教えてください

 2026年度の目標は、都市計画研究室(泉山ゼミ)内での最高学年になるので、1人1人がリーダーとなり、後輩の模範となる人材を目指したいです。研究に対する姿勢を、背中で示すことで、研究室全体の質向上に貢献したいと考えています。
 また、2025年度は、M2・B4共に研究で賞を多く獲得しているため、その流れを途絶えさせぬよう、研究に取り組みたいと思います。


M1 沼澤彩華さん

沼澤彩華さんインタビュー時の写真

全体を振り返ってどのような1年でしたか?

 2025年度は卒業研究や、係の運営、プロジェクトの進行など、都市計画研究室(泉山ゼミ)の一員として、本格的に活動し、楽しく実りのある1年になったと思います。
 卒業研究に関しては、自分たちでテーマの決定やタイムマネジメントを行い、計画的に研究を進めなければいけない一方で、係の運営やプロジェクトも並行して進める必要があり、マルチタスクの大変さを実感しました。
 また、大学院生である先輩との関わりを強く感じた部分も、都市計画研究室(泉山ゼミ)ならではの体制だと感じました。自分は、ゼミ長という立場にあり、学年全体をまとめることの大変さや、信頼されるような立ち振る舞いをする点において、学ぶ点が多くありました。研究室活動以外にも、普段からのご飯や懇親会では、先生を含め、プライベートの話や都市的雑談で盛り上がり、ゼミ内の親睦が深まっていくことで、オンオフの切り替えを大事にしつつ、高い目標に向かって精進できたのではないかと思います。

学年全体として成長できた点を教えてください

 学年全体として成長できた点は、目標に向かって貪欲に努力する姿勢や向上心の強さにあると思います。ゼミ配属前は、授業のテストや建築設計等、結果的には成績評価というアウトプットで終わってしまうため、ある程度のクオリティで終わらせていた人も多かったと思います。しかし、研究は1年間をかけて、最終的に、自分たちの取り組みが評価されるという点で、高い目標を持つ人が出てきて、当初はそこまで明確な目標がなかった人も、高い目標を持つ人に感化され、全体として惜しみなく努力できる学年になったと感じます。
 また、係においては我々の代だけではなく、将来的なゼミの運営に関わることから、運営の仕方を工夫したり、ゼミを良くしていこうという当事者意識が確実に芽生えたと思います。

学年全体としてまだ足りていないと感じる点を教えてください

 学年全体としては、批判力(常識を疑う力)や発想力・創造力がまだ不足している印象です。例えば、係の面では、例年通りの行事を踏襲するだけでなく、その行事が本当に最善か、新たな企画を検討する際の運営体制や、企画の実施によってどんな成果を得たいかといった発想力がまだ十分でないと感じています。
 向上心が強みである学年だからこそ、今後は、批判を通じて既存の体制や活動をアップデートしていくことで、楽しくやりがいのあるゼミにしていきたいと考えています。

2026年度の目標を教えてください

 2026年度の目標は、後輩の育成力とゼミ活動を円滑に進めるための統率力を身につけることです。M1は、ユニット※1、プロジェクト、その他ゼミ活動において中心的に動く学年になります。その中で、各々が配属から1年半活動して感じたことや反省点などを活かして、後輩を育成するとともに、自分たちがM1であるという自覚を持って活動していきたいと思います。
 また、それぞれのユニットや係、プロジェクトで分断されてしまう部分を、学年全体で、コミュニケーションを取り、話し合いの機会を設けることで、ゼミ全体を統括できるM1になれるよう、頑張りたいと思います!

※1 ユニットとは、全学年が、研究テーマに基づいた「5本の柱」のいずれかに所属する仕組みのこと


B4 齊藤大朕さん

齊藤大朕さんインタビュー時の写真

全体を振り返ってどのような1年でしたか?

 ゼミ生同士がほとんど初対面だったこともあり、十分なコミュニケーションが取れていませんでした。当初は、都市計画研究室(泉山ゼミ)の一員であるという自覚も薄く、泉山先生や先輩方には多大なるご迷惑をおかけしたと深く反省しております。
 しかし、半年が経過し、様々なイベントや係活動を通じ、学年を越えた交流が増えたことで、ゼミ生としての意識も高まりました。2026年2月前半にB3とB4が共同で取り組んだ「まちづくり・都市デザイン競技」※2では、自らやるべき事を探して動くだけでなく、先輩方へ積極的に質問する等、主体的に取り組む姿勢を身につけることができたと感じています。

※2 第28回(2025年)まちづくり・都市デザイン競技の実施 〈千葉県柏市〉について

学年全体として成長できた点を教えてください

 学年全体として成長できた点は、都市計画分野における知識の向上だと思います。B3の頃に実施した2度の本読み※3や3度の論文読み※4を通して、興味のある分野を自ら調べ、発表することで、B4からはじまる研究に向けた準備ができたと感じております。


※3 都市計画研究室(泉山ゼミ)における本読みとは、都市計画の本を1冊読み、スライドを作成し、本について説明すること
※4 都市計画研究室(泉山ゼミ)における論文読みとは、都市計画の論文を3つ読み、本読み同様説明する。2026年から、ゼミの論文を読み、全体の論文を読む形式を実施している

学年全体としてまだ足りていないと感じる点を教えてください

 学年としてまだ足りていないと思う点は「主体性」です。今までは、B3だから許されていた事が多くあると感じます。係の仕事では、先輩のフォローがないと回らなかったり、不明点を放置してしまうという点が多く見受けられます。そこから生じるミスが、泉山先生や先輩に迷惑をかけてしまっているため、1人1人が意識をして改善していきたいです。まだ基本的な事が十分にできていないため、まずは研究室会議前の準備からスケジュール管理、係の仕事等を当たり前にこなせるようになった上で、研究に取り組みたいと考えています。

2026年度の目標を教えてください

 2026年度の目標は、都市計画研究室(泉山ゼミ)の一員として自立することです。
 B3は、ユニット活動では先輩方の手伝いとして参加し、プロジェクトにおいても内容を理解する段階に留まっていました。しかし、B4では主体的に研究を進め、プロジェクトにも責任あるメンバーとして取り組みます。主体的に取り組む必要があることに対する自覚を持ち、活動していきたいと思っております。また、配属からの半年間、多くの至らない点や反省点がありました。それらをいち早く修正し、先生や先輩方から信頼いただけるよう、1つ1つの活動に主体的に取り組みます。


指導教員 泉山塁威准教授

泉山先生インタビュー時の写真

全体を振り返ってどのような1年でしたか?

⚪︎ 全体について

 2025年度は、研究面において成果をしっかりと出した1年でした。特に大学院生は結果を残した学年であり、M2、M1、B4がいるユニットで学部から大学院まで卒業した最初の代として、「大学院生としての完全体」に近い状態であったといえます。B4においても、桜建賞・駿優賞の受賞や建築学会関東支部での成果等、結果を残しており、努力が形になった1年でした。

⚪︎ 研究活動について

 研究活動は、M1・M2による海外調査や財団を活用した研究が多く見られたり、他大学からきた大学院生の卒業も含め、研究対象の広がりが感じられる年でした。4年生は地方や海外を対象とした研究にも取り組み、テーマの多様化が見られ、先輩からテーマを引き継いだ継承型の研究でも成果が出ていました。

⚪︎ プロジェクトについて

 プロジェクトに関しては、中野南口プロジェクト秋葉原ウォーカブルプロジェクト川崎リサーチプロジェクトとそれぞれ特徴が異なり、中野は実務的で調整負担が大きく、秋葉原は取り組みの自由度が高く、川崎はアーバンスポーツを取り入れるなど新しい評価軸が見られ、クライアントと自主性のバランスの重要性も確認されました。

⚪︎ 都市計画研究室(泉山ゼミ)5周年プロジェクトについて

 都市計画研究室(泉山ゼミ)5周年プロジェクトの取り組みでは、自由度の高さや、初めての経験だったこともあり、指示待ちになってしまったり、取り組んだことのないものに対して主体的に動けない場面も見られました。研究の立ち位置や今後の方向性を見直す良い機会でした。次の5年を見据えて、ゼミがどのように動いていくのか楽しみです。

2025年度の各学年として成長できた点を教えてください

⚪︎ M2(2025年度)について

 M2は、研究レベルが高く、外部でも結果を出せる力を身につけていたと感じます。全体的に研究に対して真摯に向き合う姿勢や責任感が強く、研究を楽しんでいる側面もありました。それが成長の要因だと思います。

⚪︎ M1(2025年度)について

 M1は、11人と人数が多い中で、プロジェクトや5周年の経験を通して成長が見られました。人数の多さによる難しさはありましたが、研究とプロジェクトの両立ができている学生も多く、総合的な力が伸びていたと感じます。さらに、就職活動を通して意識や行動に変化が見られ、人間的な成長も顕著でした。

⚪︎ B4(2025年度)について

 B4は、16人中8人が内部の大学院進学という中で、それぞれが異なる進路を選択しながらも成長していました。特に、就職組・進学組それぞれが自分なりに課題を乗り越え、人間的に大きくなっていきました。とりわけ、大学院進学組に関しては、状況の変化を契機にモチベーションが高まり、現在最も意欲の高い学年だと感じます。

⚪︎ B3(2025年度)について

 B3は、当初に比べてコミュニケーション面での変化が見られ、徐々に発言や関わりが増えてきているように感じます。基礎的な部分ではあるが、一定の成長は確認できます。

2025年度の各学年でまだ足りていないと思う点はどこですか?

⚪︎ M2(2025年度)について

 M2は、コロナ一期生だったこともあり、コミュニケーション能力に課題が見られました。特に、友達同士では仲が良いが、大人との対話や信頼関係の構築が十分ではなく、社会人として必要な基礎的な部分に不安が残る場面がありました。都市系の仕事ではコミュニケーション能力が重要であり、信頼関係というのは、普段から構築していかなくてはならないもののため、心配でした。その要因としては、後輩への対応等、日常的な関係構築の積み重ねが不足していたことだと考えています。

⚪︎ M1(2025年度)について

 M1は、人数の多さから関係性が固定化し、グループ化が進んでいるように感じます。また、先輩のやり方を踏襲することはできるが、自ら新しいものを生み出す力が不足している傾向があり、自分から動く人と指示待ちになる人の差が見える学年だと感じます。そのため、主体的に考える力や、全員が最大限力を発揮する環境づくりが課題だと思っています。

⚪︎ B4(2025年度)について

 B4は、飲み会など大人と関わる行事への参加頻度が高く、コミュニケーションは取れているものの、先輩たちが築いてきた既存の枠組みを疑うことなく従う傾向が強く、なぜそうなっているのか、本当に正しいのか等、批判的に考える力や自分自身の軸を持つことが不足していると思います。今はまだ0から1を生み出す力が弱いため、先輩たちの積み上げがある中で、それに依存せず自立する姿勢を取れるかが課題と考えます。

⚪︎ B3(2025年度)について

 B3は、基本的な行動や情報共有への意識が不足しています。飲み会などで積極的に大人に話しかけられなかったり、情報が共有されないことによる不安やトラブルのリスクへの理解が浅く、指示されたことを確実に行動に移す力も不十分なため、まだまだ課題は多いと思います。

ゼミとしてどのような成長ができたか教えてください。

⚪︎ ゼミ全体について

 ゼミ全体としての評価・認知度は大きく向上したと考えています。企業等外部からの評価も高まり、学会論文の成果※5などが要因となっており、他大学や地方にも認知が広がっていると感じています。

※5 都市計画研究室(泉山ゼミ)の学会論文の成果はこちら

⚪︎ 論文について

 論文面では、継続的に成果を出しており、引用数の増加やテーマの新規性によって読まれる機会も増えています。それに伴いゼミ内では、「賞を取るのが当たり前」という意識が生まれるほど、基準が高まっていると感じています。

⚪︎ 総括をしたことで

 総括を通じて、これまでの蓄積を踏まえた上で今後の方向性を見直すことができ、研究テーマの柱の再検討も進められ、次の段階に向けた課題も明確になりました。また、広報面でもSNSのフォロワー増加など、外部への発信力が向上していること等から、全体として、研究・教育・社会的評価のいずれにおいても着実に成長し、次の5年(〜2030年度)に向けた基盤が整った1年であったと思います。


おわりに

 都市計画研究室(泉山ゼミ)2025年度の総括についてのインタビュー、いかがでしたでしょうか?
 2026年4月号マガジンでは、2025年度の活動・研究を振り返ることで、ゼミ生の成長の可視化と改善点を発見し、これらを2026年度以降の研究室活動に活かすこと、また、ゼミ外の方が、研究室における具体的な活動内容や学生の成長過程を知ることで、研究室選択の参考となることを目指し、この記事を執筆しました。
 この記事を通して、皆様に都市計画研究室(泉山ゼミ)の魅力をお届けできていたら幸いです。都市計画研究室(泉山ゼミ)では、今後もHPInstagram等で情報発信していきますので、興味のある方は是非ご覧ください!

                                      文責:小澤康大、加藤千太

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