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2026年度研究室活動について、泉山先生にインタビュー!

はじめに
都市計画研究室(泉山ゼミ)では、4月から、新体制での研究室活動をスタートしました。
そこで、2026年度5月号マガジンでは、都市計画研究室(泉山ゼミ)の新体制での研究室活動について、泉山塁威准教授にインタビューしました。
この記事では、「研究テーマの5本の柱の改定」や「2つのスタジオ(都市開発スタジオ/都市デザインスタジオ)の導入」等の2026年度から始まる新たな仕組みを中心に、紹介していきます。
1.2026年度のキャッチコピー「さらなる高みへ」
泉山先生)2026年度は、「さらなる高みへ」というキャッチコピーのもと、活動を進めたいと考えています。全ての活動において、1位を獲得すること自体を目的としませんが、「結果」にこだわり、常に高みを目指す姿勢を持ってほしいと考えています。
また、新たな研究の模索も大切です。現状維持とは、変化がない状態であり、決して良くなったという意味ではないため、研究室全体で「さらなる高み」を目指していくことを、期待しています。
2.2026年度の研究について
〇研究方針について
泉山先生)2026年度は、新しい研究テーマに着手したいと考えています。
現在、日本の都市計画と世界の都市計画との差が、徐々に広がりつつあります。この差を埋めるためにも、海外査読論文への積極的な投稿にも取り組んでいく予定です。
また、都市計画研究室(泉山ゼミ)では、創設以来、さまざまな都市計画・都市デザインのテーマについて、研究を重ねてきました。そこで、2026年度では、これまでのパブリックスペースやエリアマネジメント等の研究を総括し、その歴史を振り返る機会をつくりたいと考えています。
〇研究テーマの5本の柱の改定について
泉山先生)2025年11月に「研究テーマの5本の柱」の改定をし、2026年度から本格運用となりましたが、実は以前から検討していたものでもあります。この柱の改定は、都市や社会の状況の変化を踏まえたものです。例えば、東京は2030年に向けてどのように変化するのか、海外の都市は現在どのように変化しているのか等、さまざまな都市や社会の変化を踏まえ、柱の改定を決めました。実際に研究に取り組む学生次第ですが、この改定を通じて、都市計画研究室(泉山ゼミ)が良い方向に発展することを期待しています。
〇2つのスタジオの導入について
泉山先生)2026年度の都市計画研究室(泉山ゼミ)には、学部生・大学院生を含め、33人が在籍しており、人数が多い研究室です。だからこそ、誰がどの分野を研究するか、キャリアを指向しているかを明確にし、研究内容や互いの関心を視覚化するために、「2つのスタジオの導入(都市開発スタジオ/都市デザインスタジオ)」が必要だと考えています。そして、自身の研究テーマだけでなく、同じスタジオの学生同士で、異なるテーマの情報やナレッジをシェアしてほしいと思います。例えば、都市開発スタジオでは、都市開発諸制度の内容においても、各制度や制度の導入地区によって、公共貢献の在り方が違うことがあります。「自分の研究ではこのような結果が得られたが、他の人の研究では異なる結果が出た」等、自分だけでは気づけなかった視点や情報に触れる機会にもなります。
また、このような異なるテーマの学習は、就職活動の場面でも役に立ちます。近年では、1つの分野に対して深い専門知識やスキルのみをもつ人材である「I型人材」ではなく、1つの専門性に加えて、幅広い知識を持つ人材「T型人材」や、2つの専門性に加えて、幅広い知識を兼ね備える人材「π(パイ)型人材」、それに加えて他分野との橋渡しを行う「H型人材」を求める企業も増えてきています。学生のうちから、こうした人材へ成長する機会を作るのも、導入の目的の1つです。
3.2026年度のプロジェクトについて
〇秋葉原ウォーカブルプロジェクト
泉山先生)「秋葉原ウォーカブルプロジェクト」では、行政との連携を更に高めることが、重要だと考えています。例えば、行政との連携を更に高めることで、都市再生整備計画※1の提案や、ステークホルダーとの調整がスムーズになる可能性が高まります。また、治安維持や来街者対応等の課題に対する対症療法にせず、秋葉原らしいウォーカブルなまちと、地域の課題解決の連携を検討する必要があると考えています。
将来的には、現在進めている取り組みを形にし、2025年度に策定した秋葉原ウォーカブルビジョン※2の実現を目指します。また、2026年度で、秋葉原ウォーカブルプロジェクトは5年目を迎えることから、論文でこれまでの活動成果をまとめる等、データの蓄積や体制の構築(データ・コレクティブ)を目標としています。このデータ・コレクティブが、都市計画研究室(泉山ゼミ)の立ち位置をより明確にすると考えます。
※1 都市再生整備計画とは、地方公共団体が主体となって、公共施設整備やまちづくりを進める事業であり、国からの財政支援があります。詳しくは、国土交通省の都市再生整備計画事業をご覧ください。
※2 秋葉原ウォーカブルビジョンとは、秋葉原エリアの安全性・快適性や適切なインバウンド対策の必要性のため、秋葉原タウンマネジメント株式会社が主導し、一般社団法人ソトノバ・日本大学都市計画研究室(泉山ゼミ)が制作支援をして策定したもので、秋葉原地区における「居心地が良く歩きたくなるまちなか」の実現を目指し、包括的な指針を示すものです。

〇中野駅南口プロジェクト
泉山先生)「中野駅南口プロジェクト」では、2025年度に、「中野南口のまちづくりを考える会」の活動を全面的にサポートしたり、シャレットワークショップ※3や社会実験等を行いました。特に、シャレットワークショップでは、精密な都市模型を用いて、地域への将来ビジョンを提案しています。
一方で、2026年4月に、「中野駅周辺エリアプラットフォーム」が設立され、中野駅周辺のエリアマネジメントは、今後さらに推進されていきます。そのため、「中野南口のまちづくりを考える会」と「日本大学都市計画研究室(泉山ゼミ)」の、それぞれの立ち位置を明確にすることが重要になります。
こうした状況を踏まえ、今後は、都市計画研究室(泉山ゼミ)として、2025年度のシャレットワークショップや社会実験を通じて得られた課題や可能性を客観的に整理し、今後のまちづくりに繋がる知見を導き出す等、地域住民と共に考え、学生だからこそできる取り組みを実行していこうと思います。
※3 シャレットワークショップとは、欧米の都市デザインやまちづくりで多く実施されているワークショップの形式です。都市計画家や交通の専門家等を集め、短期間に集中して地域の課題を探り、具体的な解決方法を探るためのものです。

4.2026年度の研究室活動で、特に重要となるポイント
泉山先生)まず、私が、2026年度で着任7年目(助教3年、准教授4年)を迎えます。2020年度に都市計画研究室(根上・泉山ゼミ)が発足し、2025年度には、5周年を迎えたことからも、2026年度からは、新たな取り組みを考える時期になると考えています。今後は、「研究テーマの5本の柱の改定」や「2つのスタジオの導入」を始め、新しい都市計画研究室(泉山ゼミ)の構築を目指していきます。
また、卒業生との関係の維持も、重要だと考えています。これまでは、卒業生との関わりはOB・OG会のみでしたが、今後は、イベント以外でも関係の維持を図ろうと思います。これにより、企業で活躍する卒業生からの声や就職活動のアドバイス等を直接いただける機会ができ、都市計画研究室(泉山ゼミ)に新たな風を吹かせられると考えています。

5.ゼミ生に対して伝えたいこと
泉山先生)失敗は、恐れるものではありません。完璧を求めるのではなく、何度も壁にぶつかり、乗り越えていく姿勢が大切です。こうした失敗を経験できること自体が、学生に与えられた特権でもあります。また、「will、can、must」※4の考え方を意識してください。やりたいことばかりを優先していては、周囲から信用されません。求められていることを分析し、最後までやり遂げることも大切です。
最後に、ゼミ生の皆様は、自身の研究やプロジェクト活動で、多忙な日々を過ごしているかもしれません。しかし、それを乗り越えて結果を残していることは、とても素晴らしいことだと思います。自信と誇りを持って、より一層頑張ってほしいと思います。
※4 「will、can、must」とは、やりたいこと(will)・できること(can)・やるべきこと(must)を明確にし、キャリアや研究の方向性を考えるときに、重要となるフレームワークです。

おわりに
泉山先生への2026年度研究室活動についてのインタビュー、いかがでしたでしょうか?
この記事では、2026年度研究室活動の新たな取り組みやゼミ生への期待について、泉山先生の考えをまとめました。「研究テーマの5本の柱の改定」や「2つのスタジオの導入」等の新たな体制により、都市計画研究室(泉山ゼミ)がさらなる発展を遂げる1年となることが期待されます。私たちゼミ生も、新たに導入されたスタジオでの対話の機会を大切にし、日々の研究やプロジェクト活動に活かしていきたいと考えています。
この記事を通して、今後の都市計画研究室(泉山ゼミ)の在り方をお届けできていれば幸いです。2026年度の活動についても、HPやInstagram等で発信していきますので、興味のある方は是非ご覧ください!
文責:加藤千太、小澤康大





