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キャリアデザイン2024-都市に携わる仕事-

2024.07.27

はじめに

 今回は、都市計画研究室(泉山ゼミ)の博士前期課程2年生(以下、M2)のみなさんにキャリアデザインについてインタビューを行いました。
 2024年度7月号のマガジン記事では、来年度から社会人になるM2のゼミ生を中心に就職活動の経験談や進路についてお話を伺います!
 昨年2023年度のキャリアデザインについてはこちらからご覧いただけます!


Aさん ゼネコン(都市開発部)

Q:採用職種と仕事内容について教えてください
 ゼネコンの都市開発部です。市街地再開発事業やPFIといった官民連携の大規模複合開発などの企画・計画立案や、事業主として土地取得から出資まで多岐にわたる不動産開発事業が主な仕事内容です。都市開発に対し、建設業としてものづくりの立場から開発に携わり、不動産所有者や共同事業者、行政など多数の利害関係者との調整を図りながら、事業をまとめ上げ推進していきます。

Q:在学中に打ち込んだことは何ですか?
 ゼミ活動です。主にプロジェクトやゼミの企画などが挙げられます。プロジェクトは学部生のときから参加していましたが、M1になり、学部生のときよりも自身が主体的に動かなければ成立しないことが多かったです。常にインプットとアウトプットの繰り返しで、学ぶことも多く、自身の成長に繋がったと思います。

Q:就活で特に大変だったことを教えてください
 学業との両立です。授業や課題だけでなく、プロジェクトや研究といったゼミ活動など、とにかくやることが多かった記憶があります。ただそのような状況でも、物事にメリハリを付けて、就活では自身と向き合い、キャリアプランを立てることが重要だと思います。無理をすると体調を崩しやすいので、意識的に休息を取るなどして就活を乗り切ってください!


Bさん 建設コンサルタント(交通政策部) 

Q:採用職種と仕事内容について教えてください
 業種は建設コンサルタントで部署は交通政策部になります。今後導入される自動運転サービスや道路空間を活用した賑わい創出の社会実験、低炭素型移動システムや次世代自動車の導入検討による地域交通のモビリティ確保、車・自転車・歩行者の安全で快適な道路空間の構築など、安心して快適に暮らせるまちづくりの実現や交通の視点から幅広い業務に携わります。

Q:院進学した理由を教えてください
 3年生の夏まではインターンシップに参加していましたが、自分自身にこれまで大学で学んできたことを仕事に活かしきる力が無いと感じました。そこで大学院まで進み、プロジェクトや研究活動に注力することで実践経験や専門性を高めることで今後のキャリアを歩みたいと思うようになりました。

Q:将来どのようなかたちで都市にかかわっていきたいですか
 どの業務もそうだと思いますが、都市には多くの企業や行政、地域住民など多種多様な人たちが関わってくると思います。また、立場によって優先順位や大切にしたいことも異なると思います。将来的には資格の取得、多くの実務経験をベースとして、様々な想いを持った関係者と信頼関係を作り上げながら、取りまとめていく形で都市に関わりたいと考えています。


Cさん 建設コンサルタント(都市計画)

Q:採用職種と仕事内容について教えてください
 建設コンサルタント(都市計画)です。自治体や民間企業等から依頼を受け、都市計画の調査や計画策定、そして事業の実施まで行います。事業の分野としては、都市計画、交通計画、市街地再開発、土木・建築設計、景観デザインなど多岐にわたります。コンサルタントとしてまちの課題を発見し、その解決のために各分野の専門家として地域関係者と協力しながら業務に取り組みます。さらに、多様化する社会課題の解決に向け、都市計画の枠を超え、新たな技術の活用にも取り組んでいます。

Q:将来の目標と内定先で実現したいことを教えてください
 私の目標は、地域の魅力等を誰よりも理解した上で、地域の人の思いを汲み取った計画や事業を行うコンサルタントになることです。
内定先では、技術者として知識や技術を蓄積させていくのはもちろん、多様なテーマに関わりながら自身の領域を展開していき、コンサルタントとして地元を始めその地域のまちづくりに貢献していきたいです。

Q:後輩に就活についてのアドバイスをお願いします
 就職活動をする上で、どの企業に入りたいのかではなく、その先で自分が何をしてどういう人になりたいのかを真剣に考えることが非常に重要だと思います。そのため、企業の情報収集は大事でありますが、今まで自分が経験したことやその経験によって感じたことなど、自分との対話が必要になります。それらをしっかり行うことで就職活動の軸が見つかると思いますので、頑張ってください!


Dさん 建設コンサルタント(都市計画)

Q:採用職種と仕事内容について教えてください
 建設コンサルタント(都市計画)です。
 行政や民間デベロッパー、まちづくり運営組織など都市計画に関わる多くの専門家や組織と連携しながら調査・分析・企画・計画等様々な業務に携わります。特定の事業や特定の事業だけに限定されるのではなく、あらゆる都市で事業に取り組み、都市の空間と活動のデザインやマネジメントを支えます。

Q:就活スケジュールについて教えてください
 スケジュールは各学年、以下のような内容です。
学部3年~           自己分析・業界分析・会社分析
修士1年 7月~8月上旬    インターンシップ応募  
     8月下旬~10月上旬  インターンシップ参加
     3月~        本選考(コンサル系)
修士2年 4月         内定      
 就職活動の早期化が進んでいるため、大学院進学を目指す人は、学部生の時から早めに自己分析を行うことが重要だと思います。

Q:どんな都市、開発、プロジェクトに関わりたいですか?
 まちづくりには、多様な主体が関わりますが、まちの将来像や方向性が1つにまとまっていないと持続可能なまちづくりには繋がらないと考えています。そのため、地域住民など様々な人々の意見を取り入れたビジョンづくりや社会実験による地域ニーズの把握が重要であると考えており、私はそういった提案・企画・計画などの業務に携わりたいと思っています。


Eさん 都市計画コンサルタント

Q:採用職種と仕事内容について教えてください
 都市計画コンサルタントです。
 主な仕事は、持続的な都市の実現や都市活力の維持増進に向けた計画の立案および事業化の推進です。地域住民や事業者、行政など多様なステークホルダーと連携し、地域の現状分析やビジョンの策定、課題設定から始め、ビジョン実現のための具体的な施策の提案と実行、事業化およびその後の継続的運営までを伴奏支援します。都市で実現したいことを持つ人たちにとっての障壁を、空間、人間関係、制度などあらゆる面からともに乗り越えます。

Q:その職種を志望した理由を教えてください
 地域との信頼関係を構築し、地域の想いが反映された都市の空間を実現したいと考えたからです。ゼミでの活動を通じて、地域の想いが強い主体こそが持続的なまちづくりにおいて重要であり、ビジョンの立案から実現まで一貫して関わることが必要だと考えました。そのため、地域との対話を基に広範な都市の業務に関わることができる都市計画コンサルタントを志望しました。

Q:就活をする際に重要なことを教えてください
 一言でいうと前向きに楽しむことです。就活は一般的に辛い印象ですが、後ろ向きに取り組むと、企業にはネガティブな印象を与え、自分の意欲が伝わらず、精神的にも疲弊し、負の連鎖に陥ってしまいます。就活を自分の興味関心を追求する機会、自己成長の機会と捉え前向きに楽しむことで、自分自身の強みや適性を再発見し、企業にもそれが伝わり、理想のキャリアに繋がる選択ができるようになると思います。

キャリアデザインについて対談するM2

おわりに

 今回のマガジンではM2のみなさんに進路の志望理由や就職活動のスケジュール、今後の目標等、就職活動の経験談を伺いました。先輩方の進路の決め方や進路先で何に携わりたいか、就活するにあたり役に立ったことは何かなど、これからキャリアデザインを考えていく方々の参考になる話がたくさん聞けたのではないでしょうか。
 今回先輩方から伺った就活の経験談を今後のキャリアデザインを考える際の参考にしていただけると幸いです。

                                     文責:阿部真実、本田薫子

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