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4年生のおすすめ本2023紹介

2023.07.31

はじめに
 皆さんは普段、どの程度本を読むのでしょうか。都市計画・都市デザインを研究する上で読むべき本はたくさんあります。「都市計画研究室(泉山ゼミ)」にも様々な専門書や雑誌が揃っています。
 本記事ではその中から、「都市計画研究室(泉山ゼミ)」4年生が都市計画・都市デザインに関する最初のインプットにおすすめの本12冊をご紹介します。

目次
1.『ウォーカブルシティ入門-10のステップでつくる歩きたくなるまちなか-』ジェフ・スペック 
2.『マイパブリックとグランドレベル-今日からはじめるまちづくり-』田中元子
3.『アメリカ大都市の死と生』ジェイン・ジェイコブス
4.『アーバンストリート・デザインガイド』全米都市交通担当者協会
5.『人が集まる場所をつくる サードプレイスと街の再生』国分裕正
6.『楽しい公共空間を作るレシピ-プロジェクトを成功に導く66の手法-
   平賀達也、山崎亮、泉山塁威、樋口トモユキ、西田司
7.『まちの価値を高めるエリアマネジメント』小林重敬
8.『エリアマネジメント・ケースメソッド』保井美樹、泉山塁威他
9.『オンデザインの実験-人が集まる場の観察を続けて-』西田司 + オンデザイン
10.『パブリックライフ学入門』ヤン・ゲール
11.『都市計画とまちづくりがわかる本』
   伊藤雅春、小林郁雄 、澤田雅浩、 野澤千絵、真野洋介山本俊哉
12.『問いのデザイン』安斎勇樹、塩瀬隆之

※それぞれタイトルからAmazon購入ページにとべます!


1.『ウォーカブルシティ入門-10のステップでつくる歩きたくなるまちなか-』
   ジェフ・スペック

(B4:松田 晃太)

 本書ではウォーカブルシティの必要性や理論を詳細に解説しており、ウォーカビリティを向上させるための4つの条件(安全性、快適性、利便性、楽しさ)について事例を交えながら説明しています。多角的な視点から理論的に整理し、ウォーカビリティの重要性を示しています。
(B4:松田)「タイトル通り、ウォーカブルシティの最初のインプットに最適です!」

・タイトル:ウォーカブルシティ入門-10のステップでつくる歩きたくなるまちなか- Amazonリンク
・著者  :ジェフ・スペック(著)、松浦健治郎(監訳)
・出版社 :学芸出版社
・発売日 :2022/9/7
・ジャンル:ウォーカブルシティ


.『マイパブリックとグランドレベル-今日からはじめるまちづくり-』田中元子

(B4:米田 康平)

 本書はMY PUBLIC編とGROUND LEVEL編に分かれており、公共空間に対する筆者の考えが述べられています。「地面に自分が立ってみて、自然に視界に入ってくる風景」を良くすることで社会やまちを変えていくという、まちづくりの可能性が語られています。
(B4:米田)「ウォーカブルはグランドレベルから!ぜひ一読を!」

・タイトル:マイパブリックとグランドレベル -今日からはじめるまちづくり- Amazonリンク
・著者  :田中元子
・出版社 :晶文社
・発売日 :2017/12/6
・ジャンル:ウォーカブルシティ、グランドレベル


3.『アメリカ大都市の死と生』ジェイン・ジェイコブズ

(B4:久志木 ひま梨)

 本書では、都市の魅力の源泉である賑わいとコミュニティの役割を明確にし、これらに必要な各種の物理的条件及び人的条件を整理しています。それまでの再開発の方式を、都市の持つ美点を殺して衰退を招くものとして糾弾した上で、都市計画の理念にまでさかのぼった徹底的な批判を展開し、ボトムアップの都市再生を主張しました。
(B4:久志木)「都市の歴史を変えた1冊です!長いですが試しにどうぞ!」

・タイトル:アメリカ大都市の死と生 Amazonリンク
・著者  :ジェイン・ジェイコブズ(著)、山形浩生(訳)
・出版社 :鹿島出版会
・発売日 :2010/4/7
・ジャンル:都市計画


4.『アーバンストリート・デザインガイド』全米都市交通担当者協会

(B4:佐野 充季)

 現代のストリートに求められる歩行者中心のストリート・デザインがまとめられた1冊です。
 ストリートはただ人・物を運ぶ機能だけではなく、公共空間・遊び場のような歩行者が憩うための機能も果たす必要があります。そのためのストリート・デザインがわかりやすい図や実例の写真を用いて解説されています。
(B4:佐野)「まずは図解でストリートの雰囲気を掴めるよ!」

・タイトル:アーバンストリート・デザインガイド Amazonリンク
・著者  :全米都市交通担当者教会
・出版社 :学芸出版社
・発売日 :2021/9/1
・ジャンル:ストリート、公共空間活用


5.『人が集まる場所をつくる サードプレイスと街の再生』国分裕正

(B4:菅原 悠希)

 本書では、まちづくりには歴史、文化、風土、地域特有の景観への配慮が不可欠であると述べています。ただし、厳しい規制を行い空間を残せばよいのではなく、地元の人が集い生活感が生まれることが必要であります。地元の人で賑わう場づくりが、来街者を呼び込むことにつながります。この地元の人でにぎわう場としてサードプレイスが挙げられています。
(B4:菅原)「まちの中の居場所について考えるきっかけになる。」

・タイトル:人が集まる場所をつくる サードプレイスと街の再生 Amazonリンク
・著者  :国分裕正
・出版社 :白夜書房
・発売日 :2019/9/2
・ジャンル:公共空間活用、中心市街地再生


6.『楽しい公共空間をつくるレシピ-プロジェクトを成功に導く66の手法-』
   平賀達也、山崎亮、泉山塁威、樋口トモユキ、西田司

(B4:太田 拓翔)

 本書では、道路や公園、公開空地といった公共空間の活用方法について事例を基に解説されています。イベントやフェス等の実施で見られる効果だけでなく、運営組織や収支、スケジュール等について紹介されている為、実施までのプロセスを知りたい人におすすめです。
(B4:太田)「普段何気なく目にする公共空間。活用可能性は無限大!」

・タイトル:楽しい公共空間をつくるレシピ-プロジェクトを成功に導く66の手法- Amazonリンク
・著者  :平賀達也、山崎亮、泉山塁威、樋口トモユキ、西田司
・出版社 :ユウブックス
・発売日 :2020/7/22
・ジャンル:公共空間活用


7.『まちの価値を高めるエリアマネジメント』小林重敬

(B4:五味 桃花)

 エリアマネジメントとは何か、何が目的で行われるのか等が示されたエリアマネジメントの教科書的な本です。エリアマネジメントによってまちの価値を公民連携で高める仕組みや具体的な活動内容を、実例に触れながら丁寧に説明されています。
(B4:五味)「エリアマネジメント入門のために読みました!エリマネに興味がある方は必読です!」

・タイトル:まちの価値を高めるエリアマネジメントAmazonリンク
・著者  :小林重敬 + 一般財団法人森記念財団(編著)
・出版社 :学芸出版社
・発売日 :2018/6/21
・ジャンル:エリアマネジメント、公共空間活用


8.『エリアマネジメント・ケースメソッド-官民連携による地域経営の教科書-』保井美樹、泉山塁威 ほか

(B4:深津 壮)

 都市規模や背景の異なる15の事例から、エリアマネジメントにおける組織づくりや事業の進め方を学ぶことができる1冊です。
 事例からノウハウをインプットするだけではなく、その事例の背景をもとに「自分だったらどうするか」を考えアウトプットすることが、この本で最大限にエリアマネジメントを学ぶ方法です。
(B4深津)「当事者になったつもりでエリアマネジメントを考えよう。」

・タイトル:エリアマネジメント・ケースメソッド-官民連携による地域経営の教科書 Amazonリンク
・著者  :保井美樹、泉山塁威、日本都市計画学会・エリアマネジメント人材育成研究会(編著)ほか
・出版社 :学芸出版社
・発売日 :2021/5/14
・ジャンル:エリアマネジメント、公共空間活用


9.『オンデザインの実験-人が集まる場の観察を続けて-』西田司 + オンデザイン

(B4:中村 佳乃)

 建築家は人々の居場所を想像する職であり、そこに住まう人、立ち寄る人、時間を過ごす人に対して、どのような仕掛けを作ると溶け込みやすくなるかを考えます。都市やまちという単位においても考えることはとても似ています。建築よりも多くの時間を意図せずに過ごしており、そのふとした時間をどのようにすれば過ごしやすく、快適にすることができるのかについて、オンデザイン流の考え方が解説されています。
(B4:中村)「建築とまちづくりの関係性を改めて認識できる!」

・タイトル:オンデザインの実験-人が集まる場の観察を続けて- Amazonリンク
・著者  :西田司 + オンデザイン
・出版社 :TOTO出版
・発売日 :2018/2/27
・ジャンル:エリアマネジメント、公共空間活用


10.『パブリックライフ学入門』ヤン・ゲール

(B4:土田 綾美)

 本書は、パブリックライフとパブリックスペースの意味や歴史、調査方法について語られています。視覚的な情報からの印象だけでなく他の知覚器官でも感じる事の重要性や、調査方法毎の有用性などについて知ることができます。パブリックライフに興味を持ち、考えるきっかけとなる一冊です。
(B4:土田)「パブリックスペースでの活動に興味のある方におすすめ!」

・タイトル:パブリックライフ学入門 Amazonリンク
・著者  :ヤン・ゲール
・出版社 :鹿島出版会
・発売日 :2016/7/14
・ジャンル:公共空間活用


11.『都市計画とまちづくりがわかる本』
   伊藤雅春、小林郁雄 、澤田雅浩、 野澤千絵、真野洋介、山本俊哉

(B4:鈴木 一輝)

 土地利用計画、コミュニティデザイン、地域防災、都市史、地域計画、景観、都市デザイン、交通政策などの、分野が異なる 27 人の専門家によって書かれた本です。「都市計画」「まちづくり」という言葉の中に存在する数多くのキーワードについて、統合的な視点で解説されています。
(B4:鈴木)「自分が何をしたいか検討できる教科書です!」

・タイトル:都市計画とまちづくりがわかる本  Amazonリンク
・著者  :伊藤雅春、小林郁雄 、澤田雅浩、 野澤千絵、真野洋介、山本俊哉
・出版社 :彰国社
・発売日 :2017/7/4
・ジャンル:都市計画


12.『問いのデザイン』安斎勇樹、塩瀬隆之

(B4:前田 洋伯)

 研究を行う上で重要な問題意識の探り方や、問いを深めて解決策を検討するための技法について書かれた本です。事例を基に、課題発見から解決までのプロセスが解説されており、研究やプロジェクトの進め方について学ぶことができます。
(B4:前田)「課題や問題意識をこの本を読んで知ろう!」

・タイトル:問いのデザイン Amazonリンク
・著者  :安斎勇樹、塩瀬隆之
・出版社 :学芸出版社
・発売日 :2020/6/4
・ジャンル:研究計画


おわりに
 都市計画研究室(泉山ゼミ)4年生のおすすめの本を紹介してきました。都市計画・都市デザインの基本となる考え方から、ハード整備手法、ソフト面のマネジメントまで、同じ都市計画・都市デザインでも幅広い分野の本があることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
 都市計画・都市デザインに関心のある方は、是非、一度手に取って読んでみてください。

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